不可避

今日は二つ更新です。どっちも短編。

キノールさん無断で借りた奴①

とてもとても暗いホモ。大草原。

 

“死のう”と思った。僕は本気だった。

 

僕の大切な人は浮気性で。それを始めから承知で一緒にいたのに、僕は愚かだ。

でも、でも、心から愛している人に裏切られた気持ちがして、居ても立ってもいられなくて。

本当に愛してるのは君だけだよと、何度言われたかわからない。それでもその言葉が信じられなくて。

僕がこんなに一途な方がおかしいのかな。そう思い込もうともした。他の男性や女性に目移りしてしまおうと試みたこともあった。でも僕には絶対できなかった。

僕の愛する人はどうしてあんなに愛されてしまうんだろう?

貴方を愛するのは僕だけじゃだめですか?

僕が貴方を独り占めしちゃいけませんか?

そんなことは絶対に無理だとわかっているのに、心の奥底で願ってしまう。

嫌なんだ。不快なんだ。僕以外の誰にも触れさせたくない…

そう思った所で何も変わらない。僕の気持ちも貴方の性格も。

どうしようもないことだ。

どうしようもないことをどうにかしたいと思う自分は愚かで馬鹿だ。

 

だから、自分に罰を与えなくちゃ、と思った。

 

自傷行為ほど幼く浅ましいことはない。頭の端っこではそうわかっていながら、自己嫌悪しながらも、自分の不満を満たすためにはそうするしかなかった。

いっそ死んでしまいたいとも思った。自分が死ねば、自分の持っている不満も嫌悪も全て消える。でもできなかった。死んでしまうには自分の意志が弱すぎた。

もし自分が死んでしまったら、貴方をこの目で見つめられなくなる。貴方をこの腕で抱きしめられなくなる。貴方を愛する心まで消えてしまう。それは絶対に嫌だった。

 

だから、死ねなかった。

 

この歪んだ感情を抱きながら、どうやって貴方を愛そうか?

僕は自分が本当に嫌になった。純粋に、心の全部で愛したかった。

辛いよ。そう貴方に言ってしまうことも何度もあった。

僕のこと愛してる?なんてつい本音をぶつけてしまうこともあった。

たくさん、たくさん傷付けた。

 

でも、でも。

大好きなんだよ。

貴方にはとてもとても伝え切れないくらい愛してる。

そして貴方を傷付けてしまう自分がすごく憎い。

僕はどうしたらいい?

辛いよ。

苦しいよ。

そんなことを伝えたって、誰もどうしようもないのにね。

僕は本当に馬鹿だ。

慰めて欲しいのか?心配して欲しいのか?

自分で自分が嫌になっていくばかり。

 

ねえ、僕はどうしたらいいんだろう。

 

死にたいよ。

 

死にたくないよ。

 

本当にごめんなさい。

 

僕には貴方を愛する資格なんてない。

 

でも大好きなんだよ。

 

 

今はただ、謝ることしかできない。

 

 

 

ごめんなさい。

 

大好きだよ。